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太田靖久『ののの』書店員からの推薦文を公開しました。

覚えていること、思い出すこと、忘れてしまったこと。
瞬く記憶と訥々とした言葉の結び目は、
忘れたことさえ忘れてしまった微細な感情や何気ない光景を、
読者の胸の奥にある、ちいさな空き地に映し続けるかのようです。
――おへそ書房 小宮健太郎

情緒に頼らない文章、細部の作り込みのすごさ、過剰なくらいの物語性、
全体的に壊れたドローンのように不安定なかんじ。
太田靖久の小説を読んでいるときにしか、その文学世界のなかでしか、
知覚できない、遭遇できない、特別な場所があって、私はそこに引き込まれた。
――梅田 蔦屋書店 北村知之

普段の生活でわかったふりをして見過ごしている物事、または人との関わりについて。
自分の気持ちすらわからなくなりながらもこの小説たちはあきらめずに手を差し伸べる。
その先を見つめたい、そう思いながら読んでいました。
――SUNNY BOY BOOKS 高橋和也

ここに書かれている全ては、それ以外の言葉にならない。沈んで、もう、浮かばないもの。ただ、忘れさられようと望む彼らの声に、聴こえないふりをして、どのページをなぞっても、ずっと遠いどこかと、誰かのことを思い出しながら読んでいた。
――恵文社一乗寺店 鎌田裕樹

普段は気にも留めない、けれどふとした瞬間に意味を帯びだす魅力的な細部が溢れる彼の小説は、書いてある以上のことを思いださせる。そして世界の途方のない奥行きを想いたくなる。真摯な姿勢をもつこの素晴らしい一冊が、貴方を揺るがす本となりますように。
――toi books 磯上竜也

後に、”あの時”に起きたことの意味を知ることは多い。
いま目の前で起こっていることをすぐに正しく理解するのは困難だ。
それは、当事者は常に外にいるから。
ここには、その時をとらえた物語がある。
――双子のライオン堂 竹田信弥

自分を壊すことができず、ただ嘆く。
幻想的な寂しさと孤独の世界の中で、ふと温もりを感じることがある。
それはこの物語の中にある絶妙に不安定な『人間味』で、
私はそれがとても現実的に思え物語に引き込まれていった。
――丸善ジュンク堂書店 川合雄高

2020年10月7日に太田靖久『ののの』の刊行が決定しました。

2020年10月7日に太田靖久『ののの』の刊行が決定しました。

太田靖久『ののの』

著 者 太田 靖久
価 格 ¥1,800+税
ISBN  9784990889937
発売日 2020年10月7日
判 型 四六判上製
頁 数 200頁

収録作品
ののの(「新潮」2010年11月号)
かぜまち(「文學界」2015年8月号)
ろんど(「新潮」2016年6月号)

著者プロフィール
太田 靖久(おおた やすひさ)
1975年生まれ。神奈川県出身。2010年『ののの』で新潮新人賞を受賞。コンセプチュアル書店「ブックマート川太郎」を展開。文芸ZINE「ODD ZINE」企画編集。 フィルムアート社ウェブマガジン「かみのたね」で『犬たちの状態』(写真家・金川晋吾と共作)を連載中。

『多田尋子小説集 体温』 取扱書店一覧を更新しました。

『多田尋子小説集 体温』は下記書店にて取り扱っております。
在庫の有無に関しては、直接各店舗にご確認をお願い致します。

◎東北
ジュンク堂書店秋田店(秋田県秋田市)
ジュンク堂書店郡山店(福島県郡山市)
あゆみBOOKS仙台一番町店(宮城県仙台市)
丸善アエル店(宮城県仙台市)

◎北陸
金沢ビーンズ明文堂(石川県金沢市)
喜久屋書店高岡店(富山県高岡市)
BOOKSなかだ本店(富山県富山市)
知遊堂亀貝店(新潟県新潟市)
ジュンク堂書店新潟店(新潟県新潟市)
紀伊國屋書店福井店(福井県福井市)

◎東京都
ブックファーストアトレ大森店(大田区)
ブックファーストレミィ五反田店(品川区)
HMV&BOOKS渋谷店(渋谷区)
青山ブックセンター本店(渋谷区)
ジュンク堂書店渋谷店(渋谷区)
SHIBUYA PUBLISHING & BOOKSELLERS(渋谷区)
紀伊國屋書店新宿本店(新宿区)
かもめブックス(新宿区)
ブックファースト新宿店(新宿区)
芳林堂書店高田馬場店(新宿区)
サンブックス浜田山(杉並区)
Title(杉並区)
今野書店(杉並区)
書肆スーベニア(墨田区)
三省堂書店成城店(世田谷区)
B&B(世田谷区)
二子玉川 蔦屋家電(世田谷区)
ブックキューム朝日新聞本社店(中央区)
HMV&BOOKS HIBIYA COTTAGE(千代田区)
東京堂書店本店(千代田区)
丸善御茶ノ水店(千代田区)
丸善丸の内本店(千代田区)
ジュンク堂書店池袋本店(豊島区)
ブックファースト中野店(中野区)
BOOKS青いカバ (文京区)
Pebbles Books(文京区)
ペーパーウォール品川店(港区)
ブックファースト六本木店(港区)
双子のライオン堂(港区)
ブックファースト自由が丘店(目黒区)
オリオン書房ノルテ店(立川市)
啓文堂吉祥寺店(武蔵野市)
ブックファーストアトレ吉祥寺店(武蔵野市)
八重洲BCイトーヨーカドー武蔵境店(武蔵野市)
おへそ書房(武蔵野市)
くまざわ書店武蔵小金井北口店(小金井市)
BOOKS隆文堂(国分寺市)

◎関東
丸善ラゾーナ川崎店(神奈川県川崎市)
文教堂書店溝の口本店(神奈川県川崎市)
湘南 蔦屋書店(神奈川県藤沢市)
三省堂書店新横浜店(神奈川県横浜市)
有隣堂横浜西口店(神奈川県横浜市)
ブックファースト青葉台店(神奈川県横浜市)
紀伊國屋書店横浜店(神奈川県横浜市)
松林堂書店(神奈川県鎌倉市)
四畳半ノ星空書房(神奈川県三浦郡)
丸善桶川店(埼玉県桶川市)
CHIENOWA BOOK STORE(埼玉県朝霞市)
くまざわ書店ペリエ千葉店(千葉県千葉市)
本屋Lighthouse(千葉県千葉市)
うさぎや栃木店(栃木県栃木市)

◎東海
ちくさ正文館(愛知県千種区)
七五書店(愛知県名古屋市)
ジュンク堂書店栄店(愛知県名古屋市)
精文館書店(愛知県豊橋市)
ジュンク堂ロフト名古屋(愛知県名古屋市)
丸善名古屋本店(愛知県名古屋市)
ON READING(愛知県名古屋市)
戸田書店掛川西郷店(静岡県掛川市)
戸田書店藤岡店(静岡県藤岡市)
アマノアクト北店(静岡県浜松市)
徒然舎(岐阜県岐阜市)

◎関西
リーディングスタイルあべの(大阪市阿倍野区)
ジュンク堂書店大阪本店(大阪市北区)
紀伊國屋書店グランフロント店(大阪市北区)
梅田 蔦屋書店(大阪市北区)
丸善ジュンク堂書店梅田店(大阪市北区)
清風堂書店(大阪市北区)
旭屋書店なんばCITY店(大阪市中央区)
toi books(大阪市中央区)
長谷川書店水無瀬駅前店(大阪府三島郡)
枚方 蔦屋書店(大阪府枚方市)
blackbird books(大阪府豊中市)
大垣書店イオンモール京都店(京都市南区)
未来屋書店高の原店(京都府木津川市)
ジュンク堂書店京都店(京都市下京区)
恵文社一乗寺店(京都市左京区)
ブックファースト四条大宮店(京都市中京区)
ふたば書房御池ゼスト店(京都市中京区)
丸善京都本店(京都市中京区)
レティシア書房(京都市中京区)
1003(兵庫県神戸市)
ふたば書房垂水店(兵庫県神戸市)
ブックファースト阪急西宮ガーデンズ店(兵庫県西宮市)
ジュンク堂書店姫路店(兵庫県姫路市)
とほん(奈良県奈良市)

◎中国・四国
広島 蔦屋書店(広島県広島市)
丸善広島店(広島県広島市)
エディオン蔦屋家電(広島県広島市)

◎九州・沖縄
蔦屋書店三年坂店(熊本県熊本市)
長崎書店(熊本県熊本市)
リブロ福岡天神店(福岡県福岡市)
古本屋ブックスパーチ(鹿児島県鹿児島市)
ジュンク堂書店那覇店(沖縄県那覇市)

『多田尋子小説集 体温』 書店員からの推薦文を公開しました。

命を孕む肉体が欲望の対象となるように、女性であることの有りようにはたえず揺らぎがある。揺らぎがないふりをしていた。それを強さのように思っていた。そのことを突きつけるためこの作品集はわたしの前に現れた。
――三省堂書店 成城店 大塚真祐子

ページを繰っていると、いつのまにか同年代の主人公に自分の心が寄り添い、小説の中を生きているような気持ちになりました。静かだけれどどこか心にひっかかる。ずっと読んでいたい文章です。
――1003 奥村千織

人生で一番、結婚ってなんなんだ? と考えていた時に読みました。主人公のような結婚生活は嫌だなと思いました。でも問題は、結婚というものじゃないのかもと気がつきました。なんだか、前に進めそうな気がします。
――いか文庫 粕川ゆき

ものすごく誰かの体温が欲しいときがある。でも、その温もりの中に素直に飛び込めない悲しみ。自分の思い通りには進まない人生とそこで生きていく強さ。現代女性のための物語だと思いました。
――未来屋書店 高の原店 小板橋央

情報の渦に飲み込まれる日々の中で、どれが自分の考えでどれが他者の言葉だったかわからなくなるときがある。この小説を読んでいるあいだだけは、まるで土の中にもぐって自分の呼吸の音だけを聞くような、静かな時間の中にいることができた。
――HMV&BOOKS HIBIYA COTTAGE 花田菜々子

誰かに触れて伝わるもの。触れずとも感じるもの。哀しみも、寂しさも、声にならない愛おしさも。体温計では測れない、悲喜こもごもが綯い交ぜになった人の温もり。そんな温かみを纏った、うつくしい言葉の花束です。
――湘南 蔦屋書店 八木寧子

2019年10月25日に『多田尋子小説集 体温』の刊行が決定しました。

2019年10月25日に『多田尋子小説集 体温』の刊行が決定しました。

『多田尋子小説集 体温』

著 者 多田 尋子
価 格 1,800 +税
ISBN   9784990889920
発売日 2019年10月25日
判 型 四六判上製
頁 数 224頁

歴代最多の6 度、芥川賞候補にあがった作家、多田尋子の小説集を復刊。表題作「体温」を含む3作品を収録した一級品の恋愛小説集です。

収録作品
体温(「群像」1991 年6 月号)
秘密(「群像」1992 年10 月号)
単身者たち(「海燕」1988 年11 月号)

著者プロフィール
多田 尋子(ただ ひろこ)
1932 年長崎県生まれ。日本女子大学国文科を卒業。
1986 年に「白い部屋」で第96 回芥川賞候補となり、その後「単身者たち」「体温」などで計6 度候補となる。

2018.7.16 VACANT(原宿)でトークイベント「本屋になりたい!」に出演します。

2018.7.16 VACANT(原宿)でトークイベント「本屋になりたい!」にゲスト出演し、森岡書店の森岡督行さん、Flying Booksの山路和広さんと対談します。

2018.5.21 「読売新聞夕刊」で『落としもの』の書評が掲載されました。

2018.5.21 「読売新聞夕刊」で『落としもの』の書評が掲載されました。

「文芸季評」/滝口悠生

2018.5.11 「図書新聞第3351号」で『落としもの』の書評が掲載されました。

2018.5.11 「図書新聞第3351号」で『落としもの』の書評が掲載されました。
「図書新聞第3351号」
「語りえない情動や喪失を言葉で捉えるために」/内藤千珠子

2018.5.1 「東京新聞夕刊」「中日新聞夕刊」で『落としもの』の書評が掲載されました。

「東京新聞夕刊」「中日新聞夕刊」で『落としもの』の書評が掲載されました。
「東京新聞夕刊」「中日新聞夕刊」
大波小波「落としものはないですか」

2018.4.28 「早稲田文学(2018年初夏号)」で『落としもの』の書評が掲載されました。

「早稲田文学(2018年初夏号)」
「『落としもの』を拾って届けるのはだれ?」/市川真人