命を孕む肉体が欲望の対象となるように、女性であることの有りようにはたえず揺らぎがある。揺らぎがないふりをしていた。それを強さのように思っていた。そのことを突きつけるためこの作品集はわたしの前に現れた。
――三省堂書店 成城店 大塚真祐子

ページを繰っていると、いつのまにか同年代の主人公に自分の心が寄り添い、小説の中を生きているような気持ちになりました。静かだけれどどこか心にひっかかる。ずっと読んでいたい文章です。
――1003 奥村千織

人生で一番、結婚ってなんなんだ? と考えていた時に読みました。主人公のような結婚生活は嫌だなと思いました。でも問題は、結婚というものじゃないのかもと気がつきました。なんだか、前に進めそうな気がします。
――いか文庫 粕川ゆき

ものすごく誰かの体温が欲しいときがある。でも、その温もりの中に素直に飛び込めない悲しみ。自分の思い通りには進まない人生とそこで生きていく強さ。現代女性のための物語だと思いました。
――未来屋書店 高の原店 小板橋央

情報の渦に飲み込まれる日々の中で、どれが自分の考えでどれが他者の言葉だったかわからなくなるときがある。この小説を読んでいるあいだだけは、まるで土の中にもぐって自分の呼吸の音だけを聞くような、静かな時間の中にいることができた。
――HMV&BOOKS HIBIYA COTTAGE 花田菜々子

誰かに触れて伝わるもの。触れずとも感じるもの。哀しみも、寂しさも、声にならない愛おしさも。体温計では測れない、悲喜こもごもが綯い交ぜになった人の温もり。そんな温かみを纏った、うつくしい言葉の花束です。
――湘南 蔦屋書店 八木寧子